EAをチャートに入れたのに動かない。稼働しているように見えるのに発注されない。EA運用でつまずくポイントは、実はかなり限られています。この記事では、原因の切り分けを「上から順に確認するだけ」で終えられるチェックリストとして整理しました。まずは症状に近い項目から読み進めてください。多くのケースは最初の4つのスイッチで解決します。
この記事の要点
- 多くのケースは「自動売買ボタン」「EA設定のチェック」「チャート右上のマーク」「ログイン状態」の4点を確認すれば解決します。
- ナビゲーターにEAが表示されない場合は、データフォルダのExpertsフォルダ直下に配置できていません。
- 稼働しているのに発注されない場合は、ターミナルの「エキスパート」タブのログでエラーを確認します。
- MT4用EA(.ex4)はMT5では動作しません。拡張子と対応バージョンの確認が必要です。
目次
まず確認する4つのスイッチ
EAが動かないという相談の大半は、次の4つのどれかです。順番に確認してください。
- ツールバーの「自動売買」ボタンがONか:MT4は「自動売買」、MT5は「アルゴリズム取引」というボタンです。ONのとき緑、OFFのとき赤で表示されます。ここがOFFだと、他の設定がすべて正しくてもEAは1件も発注しません。
- EAのプロパティで「自動売買を許可する」にチェックが入っているか:チャート上のEAを右クリック→「エキスパートアドバイザー」→「設定」を開き、「全般」タブで確認します。ツールバーのボタンとEA個別の設定は別物で、両方ONにする必要があります。
- チャートの右上が笑顔(MT5は青い再生マーク)になっているか:ここが稼働状態の最終的な答えです。詳しくは次の章で解説します。
- 口座にログインできているか:画面右下に「回線不通」「無効な口座」と表示されていないか確認します。緑と赤のバーが出ていれば接続中です。
EAを入れ直したときは設定もリセットされます
EAをチャートから削除して再度ドラッグすると、「自動売買を許可する」のチェックが外れた初期状態に戻ることがあります。EAを入れ直したあとは、必ずもう一度この4項目を確認してください。
チャート右上のマークで状態を見分ける
MT4/MT5は、EAの稼働状態をチャート右上のアイコンで表示します。ここを見れば、どこまで進んでいるかが一目でわかります。
| 表示 | 状態 | 対処 |
|---|---|---|
| 笑顔(MT5:青い再生マーク) | 正常に稼働中 | 対処不要。発注されないなら「稼働しているのに発注されない」章へ |
| 悲しい顔(MT5:灰色の停止マーク) | 停止中 | 自動売買ボタンとEA設定のチェックを両方ONにする |
| ×印 | EAが読み込まれていない | EAをチャートに再適用する |
| 何も表示されない | EAが適用されていない | ナビゲーターからチャートへドラッグする |
笑顔になっているのに何も起きない場合、EAは正常に動いており、単にエントリー条件が成立していないだけという可能性が高くなります。焦って設定を触る前に、「エキスパート」タブのログを確認しましょう。
ナビゲーターにEAが表示されない
そもそもナビゲーターウィンドウの「エキスパートアドバイザ」にEA名が出てこない場合は、ファイルの配置が間違っています。
- 正しいフォルダを開く:MT4/MT5のメニューから「ファイル」→「データフォルダを開く」をクリックします。エクスプローラーでProgram Filesを直接探しても、正しいフォルダには辿り着けません。
- Expertsフォルダ直下に置く:MT4は「MQL4」→「Experts」、MT5は「MQL5」→「Experts」の直下にEAファイルを配置します。Indicators や Scripts、Files フォルダでは認識されません。
- MT4/MT5を再起動する:再起動、またはナビゲーターで右クリック→「更新」で読み込み直します。
拡張子と対応バージョンを確認
MT4用のEA(.ex4/.mq4)はMT5では動作しません。逆も同様です。「.ex5」ならMT5用、「.ex4」ならMT4用です。またzipファイルを解凍せずにフォルダへ入れても認識されません。購入したEAがどちらのプラットフォーム向けかは、必ず入手時に確認してください。両者の違いはMT4・MT5完全ガイドで解説しています。
稼働しているのに発注されない
笑顔マークが出ているのに取引が始まらない場合、原因は次のいずれかです。ターミナルの「エキスパート」タブと「操作履歴」タブのログが最大の手がかりになります。
- エントリー条件がまだ成立していない:最も多いケースです。1日数回しかシグナルが出ないEAなら、数日待たないと判断できません。バックテストの取引頻度を確認して、想定される待ち時間を把握しておきましょう。
- スプレッドフィルタで抑制されている:多くのEAには「スプレッドが○pips以上なら発注しない」という保護機能があります。設定値が狭すぎると、通常時でも発注されません。早朝や指標発表前後は特に発動しやすくなります。
- ロット数が口座の条件に合っていない:最小ロット未満、最大ロット超過、あるいはロットの刻み幅(ステップ)に合っていない値では発注できません。
- 証拠金が不足している:必要証拠金に足りない場合、注文は拒否されます。レバレッジと証拠金の計算方法を確認してください。
- 取引時間外:土日や、銘柄ごとの取引時間外は発注できません。EA側に取引時間フィルタが設定されている場合もあります。
エラーメッセージ別の対処法
「エキスパート」タブに出るエラーは、原因をほぼ特定できる情報です。頻出するものをまとめます。
| エラー表示 | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 無効な数量 / Invalid volume | ロット数が許容範囲・刻み幅から外れている | 気配値で銘柄を右クリック→「仕様」で最小・最大・ステップを確認し、EAのロット設定を合わせる |
| 資金が不足しています / Not enough money | 必要証拠金に対して残高が足りない | ロットを下げるか、入金して余力を確保する |
| 無効な価格 / Invalid price | 損切り・利確の値が現在値に近すぎる | 「仕様」のストップレベルを確認し、SL/TP幅を広げる |
| オフクオート / Off quotes | 価格更新が追いつかない、流動性が薄い | 相場急変時に発生。VPS導入で通信遅延を減らすと軽減しやすい |
| リクオート / Requote | 提示価格が変動して約定できなかった | EAの許容スリッページ設定を見直す |
| 取引は無効です / Trade is disabled | 口座で取引が許可されていない | 閲覧専用パスワードでログインしていないか確認する |
| 不明なシンボル / Unknown symbol | EAが指定する銘柄名が口座に存在しない | 次章「銘柄名とサーバー時間」を参照 |
「閲覧専用パスワード」でログインしていませんか
MT4/MT5には通常のパスワードとは別に、閲覧専用(Investor)パスワードがあります。これでログインするとチャートは見られますが発注は一切できず、EAも取引できません。「取引は無効です」が出たら、まずログインに使ったパスワードを疑ってください。
見落としやすい:銘柄名とサーバー時間
設定はすべて正しいのに動かない、というケースで盲点になりやすいのが次の2点です。
銘柄名のサフィックス
業者や口座タイプによっては、通貨ペア名の末尾に記号が付くことがあります。EAが内部で「USDJPY」を決め打ちで参照していると、実際の銘柄名が異なる場合に「不明なシンボル」エラーになります。
対処法は、気配値表示に出ている正確な銘柄名をコピーし、EAのパラメータにある銘柄名の設定項目(Symbol、SuffixなどEAによって名称は異なります)にそのまま入力することです。この項目がないEAでは、該当銘柄のチャートに直接適用すれば回避できる場合もあります。
サーバー時間(GMTオフセット)のずれ
MT4/MT5のチャートに表示される時刻は、日本時間ではなく取引サーバーの時間です。時間帯を条件に使うEA(例:ロンドン時間だけ稼働、深夜スキャルピング型など)は、このオフセットが合っていないと、意図した時間帯とまったく違うタイミングで動きます。
- EAの説明書に「GMT+2で使用」などの指定があれば、その値を設定項目に入力します。
- サマータイム(夏時間)の切り替え時期にオフセットが1時間変わる点にも注意してください。
- 「動いてはいるが、想定と違う時間に取引している」場合は、まずここを疑います。
取引はされているのに成績が想定と違う場合
発注自体は行われているのにバックテストと乖離が大きい場合は、設定ミスではなく検証方法の問題かもしれません。スプレッド設定やモデリング品質を含め、バックテストの正しいやり方を確認してみてください。
VPS・週明けにEAが止まる場合
一度は動いていたEAが、気づくと止まっている。このパターンには決まった原因があります。
- VPSをシャットダウンしてしまった:リモートデスクトップを閉じるだけならEAは動き続けますが、Windowsのメニューから「シャットダウン」を選ぶとVPSごと停止します。終了時はウィンドウを閉じるだけにしてください。
- Windows Updateによる再起動:自宅PC運用で最も多い停止原因です。再起動後にMT4/MT5が自動起動しないため、EAは止まったままになります。24時間運用するならVPSの導入が確実です。
- 週末に接続が切れたまま週明けを迎えた:週末はサーバーが停止するため接続が切れます。通常は月曜に自動再接続されますが、稀に手動での再ログインが必要になります。月曜の朝はEAの稼働状態を目視確認する習慣をつけましょう。
- MT4/MT5のアップデート後に設定が戻った:アップデートでオプション設定が初期化されることがあります。「自動売買」ボタンの状態を再確認してください。
- メモリ不足でプラットフォームが落ちた:多数のチャートやEAを同時に開くとメモリを圧迫します。使っていないチャートは閉じ、VPSのメモリ容量を見直します。
よくある質問
チャート右上のニコちゃんマークが悲しい顔になっています
EAが停止している状態です。ツールバーの「自動売買(アルゴリズム取引)」ボタンをONにし、あわせてEAのプロパティで「自動売買を許可する」にチェックを入れてください。両方が有効でないと稼働しません。
ナビゲーターウィンドウにEAが表示されません
ファイルの配置場所が違います。「ファイル」→「データフォルダを開く」から、MT4は MQL4→Experts、MT5は MQL5→Experts の直下にEAファイルを置き、再起動してください。MT4用EAをMT5に入れても表示されません。
EAは稼働しているのに発注されません
「エキスパート」タブのログを確認してください。エントリー条件が未成立、スプレッドフィルタによる抑制、ロット数の不整合、証拠金不足、サーバー時間のずれが主な原因です。ログにエラーが出ていなければ、単にシグナル待ちの可能性が高くなります。
「無効な数量」というエラーが出ます
EAが発注しようとしたロット数が、口座の許容範囲や刻み幅から外れています。気配値表示で銘柄を右クリック→「仕様」を開き、最小ロット・最大ロット・ロットステップを確認して、EAのロット設定を合わせてください。
TitanFXではEAの稼働に制限がありますか?
ありません。TitanFXはEAの利用が完全に自由で、稼働時間・取引回数・同時稼働数の制限はなく、EAの使用を理由とした口座凍結の報告もありません。したがって、EAが動かない原因が業者側の制限である可能性は考えなくて構いません。詳しくはEA(自動売買)完全ガイドをご覧ください。
それでも解決しない場合はどうすればいいですか?
デモ口座に同じEAを入れて、同じ症状が出るかを確認してください。デモで正常に動くならリアル口座側の設定(証拠金・銘柄名・パスワード種別)が原因、デモでも動かないならEA自体か配置の問題と切り分けられます。それでも解決しない場合は、エキスパートタブのログをコピーしてEAの提供元に問い合わせるのが最短です。
EAの稼働制限なし・口座開設は最短3分
TitanFXはEAの利用が完全自由。追加口座も無料で開設でき、EAごとの資金管理がしやすい環境です。
詳しい手順は口座開設の流れ(7ステップ解説)をご覧ください。